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お酒の『劣化』と『熟成』。ウィスキーでも起こるの?

2020 12/08
お酒の『劣化』と『熟成』。ウィスキーでも起こるの?
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貰い物のウィスキー。20年放置してたけど大丈夫?

お片付けシーズン。

この頃になると、時々お客様からこんな質問があります。

押し入れから飲まないお酒が出てきたんだけど…まだ飲めるの?

お酒によって変わるので、一概には言えませんが、

まあ、大体飲めるのは飲めます。

ワインや日本酒などの『醸造酒』は

先に別記事で書いてあるので、読んでみてください。

今回は『蒸留酒』について話してみたいと思います。

蒸留酒の歴史は古く、ウィスキーが先か、白酒が先か、はたまた泡盛が先か

なんて話がでるくらい、多数の起源説があります。

とにかく、不純物が混合している液体から

純度の高い液体を取り出す過程を経たお酒といえば、

いいでしょう。

小学校の理科の実験でもやりましたね。

不純物が無いなら(少ないなら)『劣化』しないのではないか?

と思われた方。

おおむねその通りです。

とは言え、何も起きない訳ではないので

順を追って説明していきたいと思います。

蒸留酒の『劣化』と『熟成』について

蒸留酒を知りましょう

先ほどから出てくる『蒸留酒』

そもそも、その種類を知っていないと話が伝わりにくいです。

ので、サッとご紹介いたします。

●ウィスキー(バーボン・コーン・カナディアン等々)

●ブランデー(コニャック・アルマニャック)

●スピリッツ(ウォッカ・ジン・ラム・テキーラ等々)

●焼酎(甲・乙・泡盛も含めます)

他にもアクアビット等、細かく言えば沢山あるのですが、

これらは全部、スピリッツか焼酎に含めてしまいますね( ´∀` )

とにかく『蒸留』していれば、『蒸留酒』です。

天使が飲みすぎ!

蒸留酒が『劣化』していると思われてしまう一つの要因が

液量が減っている(目減りしている)ことだと思います。

これは普通に蒸留酒を『熟成』させている時にも起こる事なのですが

蒸留酒は少しずつ目減りしていきます。

液体の蒸発が起こるからで、欧州でも2~4%くらい。

台湾や沖縄等、気温の高いところならば10%以上、

液体が減っていきます。

これを『天使のわけまえ』『エンゼルズ シェア』といい、

長期間の熟成をした蒸留酒が高額になる要因の一つになります。

100あったお酒が、毎年4%位減っていったら…

そりゃお酒1本造るのに、どんだけ天使が飲んでいってるんだよ!

って感じになりますよね。

天使って、お酒飲み…( ´艸`)

蒸留酒保管の注意点

『天使のわけまえ』自体は、醸造酒でも起こる事なのですが

蒸留酒ではこれが顕著に出ます。

アルコール度数が高いためでしょう。

光・振動・温度による『劣化』も起こりますし、

瓶詰めしてからの『熟成』が起こらないのも同じです。

ただ、醸造酒ほどの『劣化』はないので、

ある程度は安心していいですよ!

やはり基本は『冷暗所』!

蒸留酒は『劣化』に関しては比較的強いお酒です。

ですが、だからといって日光の下にずっとお酒を晒しておくとか、

気温の変化が激しい屋外に放置してはいけません。

また、多少目減りした蒸留酒であっても、飲用には十分に耐えますので

安心してお楽しみください。

蒸留しているとはいえお酒はお酒。大切に扱って下さいね!

蒸留酒は自分のペースで飲めるお酒です。度数が高いので体には気を付けて楽しんで!

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