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44歳の転職事情、及び現状報告

2020 3/12
44歳の転職事情、及び現状報告
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氷河期世代は危ない吊り橋を渡っている様なものだ、という認識があるのかどうかの確認

氷河期世代といえば、2020年現在では38~44歳くらいの年代のことを指しています。職業に恵まれなかったり、また、就職できたとしても思うようなキャリアを積むことができなかった世代でもあります。

とはいえ、職業を選ばなければ正社員になれただろう!とか、個人の努力でどうにかできたはず!とかいうのは、いわゆるバブル世代(46~57歳)やゆとり世代(18~33歳)の方々が多いです。

確かにバブル・ゆとり世代とは大きな年齢の差があるわけではないです。わかりやすいラインが引いてあるわけでもないので言わんとすることはわかります。しかしそのような『あいまいな差』が『絶対的な無理解』とつながっています。

前に逃げることを選んだ人間に対する現実

思うような職歴やキャリアが積めないのであれば、今更ながらの『転職』を選んではどうなのでしょうか。ブツブツ言うよりは余程生産的です。

私(昭和50年生まれ 44歳)はそう考えました。

転職サイトへの登録をしてみると、すぐにサイト側からの連絡が来ました。驚くほど速いです。直接スマホに電話が来ます。『今、お電話よろしいでしょうか?○○転職サイトですが』…エージェントの行動はとても速いです。転職サイトが隆盛を誇っているのもわかる気がします。

どのような事情で、なぜ転職がしたいのか。エージェントに伝えることになるのですが、これが本当に聞いているのかよくわかりません。後で気が付くのですが(←遅い)、エージェント側も当然仕事になりますので顧客の確保と粗利商材の販促には注力します。そして、顧客の要望は後回しになります。

年齢・経歴・年収の希望・ハラスメントの有無・病歴…色々聞いてくるのですが、結局、エージェント側の案件に摺り寄せてくるだけです。具体的に言えば、『パワハラにあって降格・減給したので、せめてハラスメントのないところに行きたい。給与はそのままで』とか『給与を下げても、休日を確保したい』とか希望しても、転職サイトは無視をしてくるという事です。あなたの経歴に少しでも近い、もしくはそもそも求人をあげても人が集まらないようなところにしか案内しません。

『あなたの希望は、これで叶いますよ。ちょっと希望とは合わないですけど』そういう言葉で丸め込まれます。

内定率、及び待遇の内訳。妥協点の設定。

氷河期世代は40代前後となりますので、企業側としてはあまり採用したくない年代です。20代と同じスピードで業務を習得していくこともなく、仮に覚えたとしても定年までに20年もありません。体力・気力ともに若い人間と比べるべくもありません。

当然、多くのところでは年齢だけでハネられます。うまく面接までたどり着けても適当にあしらわれる事もあります。

ここで強みを発揮するのが転職エージェントです。彼らは本当に上手く大したことのない経歴を比較的マシな『履歴書』と『職務経歴書』に仕上げてくれます。ここを有効活用できるなら、エージェントは大いに助けになります。私もなんとか内定にたどり着いた会社が数社ありました。

そして、提示された待遇と悩むことになります。

まず、年収は減少します。当たり前かもしれませんが、ここをどの程度まで受け入れることができるのかがポイントです。転職サイトを見ていると、なんだか基本的には年収アップするように見えます。が、それはスキルアップを目的とした優秀な方に限られます。スキル無し、経験なしの場合は、まず、年収が下がります。

そして休日も減り、残業は増えるのです。人間関係はそこに入社しないことには分かりません。殆どの場合、ゼロからのスタートになるので余程現在の仕事環境が劣悪でない場合、悪化することはなくても劇的に好転することもないでしょう。

どこに妥協点を見出すのか。これは大きな課題になります。年収が上がるなら良しとするのか。心身に危険が迫っているなら考える余地はありません。『命あっての物種でしょう?』ある労働組合の方からかけられた言葉です。最終手段は決して選んではなりません。休日の安定・退職金の有無…人によって違うことは上げてもきりがありませんが、科学的に証明されていることは、人の幸福は人との関係性からしか生まれない、ということだそうです。

今の立ち位置をどのように考えているのか。行動に対する見返りが正しく払われているかの価値観を設定。

今、自分がどのような立ち位置にいるのかは転職活動をしてみるとハッキリとわかります。現職に不満がある方はちゃんとしっかり転職活動をしてください。履歴書を送り、エージェントと話し、面接を受け、合否を判断されて、処遇を書面で受け取るのが全体として分かりやすいです。外の見解を知ることは、本当の意味で社会人としての自分を知ることになります。自分の適正と思われる様々な数字を知った後で、なお転職活動を続けるのか、止めるのかは判断が容易になります。

・氷河期世代は厳しい社会環境に置かれている。

・転職エージェントは自分の仕事をするだけで、転職希望者の状況には関心がない。

・自身の処遇は、本気で転職活動をした時にこそ感じる

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